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お金の教養 第3回/全7回

インフレとは何か

—— 「何もしない」にも、リスクがある

前回、資産と負債の話をしました。

今回は、少し不思議な話をします。

何もせず、銀行にお金を置いておくだけ。

それだけでも、実はお金の価値が減っていくことがあるのです。

「安全なはずの現金」に潜む、静かなリスクの話です。

1うまい棒が教えてくれること

子どもの頃、うまい棒は10円でした。

今も、多くのお店で10円で売られています。

でも、同じ10円で買えなくなったものが、たくさんあります。

¥80 アイスの定番サイズ
¥140〜 同じくらいのアイス

アイスそのものは、そんなに変わっていません。

変わったのは、お金の価値のほうです。

同じ100円でも、昔は買えたものが、今は買えない。

これが、インフレです。

2インフレとは何か

インフレとは、物の値段が、全体的に上がっていくことです。

言い方を変えると——

お金で買えるモノの量が、少しずつ減っていくことです。

去年は100円で買えたパンが、今年は110円になる。

同じ100円玉なのに、去年より「働ける量」が減っているのです。

お金の金額そのものは、変わりません。

変わるのは、そのお金が持つ「力」です。

3銀行に置いておくだけでは、追いつかない

ここで、素朴な疑問が浮かびます。

相談者じゃあ、銀行にちゃんと預けておけば安心ですよね?

お金の先生実は、それだけだと、少しずつ目減りしてしまうんです。

普通預金の金利と、物価が上がるスピードを比べてみましょう。

銀行預金の金利(目安) 年 0.1%前後
物価が上がるスピード(目安) 年 2〜3%前後

100万円を1年間、銀行に置いておくと、利息は1,000円ほど。

その間に、物価が2〜3%上がっていたとしたら——

もらった利息よりずっと大きく、お金の「買える力」は目減りしてしまいます。

誤解しないでほしいこと

これは「預金が悪い」という話ではありません。

すぐ使うお金や、いざという時のお金は、銀行に置いておくのが正解です。安全に、いつでも引き出せることには大きな価値があります。

ただ「何もせず置いておくだけのお金」には、こういう静かなリスクもある、と知っておくことが大切なのです。

4だから、増やす方法を知っておく

ここまでの話をまとめると、こうなります。

現金は、安全に見えます。

でも、何もしなければ、その価値は静かに減っていくことがあります。

「守る」だけでなく「増やす」考え方も必要になるのは、そのためです。

増やす、と聞くと、難しそうに感じるかもしれません。

でも安心してください。

次回お話しする「複利」という仕組みを知れば、その入り口が見えてきます。

今日のまとめ
  1. インフレ=物価が上がり、お金で買えるモノの量が減っていくこと
  2. 銀行預金の金利だけでは、物価上昇のスピードに追いつかないことがある
  3. 「守る」だけでなく「増やす」考え方も、お金には必要になる

次回予告:第4回は「複利の考え方」です。

時間を味方につける、いちばん静かで、いちばん強い仕組み。
雪だるまが転がり始めるまでの話をします。

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